新型トマホークについて知るべき5つのこと:Raytheon’s Tomahawk Block V
Defense News からトマホークブロックⅤ関連記事の紹介。
時代とともに変遷してきたトマホークミサイルへの、対艦攻撃能力付与が実用段階に達し、順次艦隊に配備されます。
さらに攻撃型潜水艦への配備や旧型トマホークミサイルへのレトロフィットなど今後の展開が期待されます。
トマホークはその名に違わず(鋭い斧がくるくる飛んで、丸太にカッと突き刺さる重量感のあるイメージですね。)戦略的、戦術的に最も成功したミサイルの一つですが、水上目標攻撃能力を得て、新しい段階に達します。
記事では、SM-6、NSMと将来の極超音速ミサイルとの組み合わせにも言及されています。
今後、米海軍向けに量産されるブロックⅤ、この時期に合わせるなら安価に調達することが可能と思われますが、策源地攻撃、敵基地攻撃能力などいろいろ名を変えた政策は正面からの議論する事なく解釈で実行が選択されたようで、トマホークのビッグネームは逆に導入は厳しい気配。単独の兵器として費用対効果、コスパ最高と思いますが。
以下、記事の概要を要約します。
ブロックVについて知るべき5つのこと。
1. Increased capabilities.
トマホークブロックVは、新しいシーカーによる1,000マイルを超える射程と、より大きな貫徹力と多機能の新型弾頭を得て水上艦を攻撃。
トマホークの射程はアジア太平洋地域で特に重要。
(中国のDF-26、DF-21は、それぞれ2,490マイルと1,335マイルの射程)
2. More survivable.
ミサイルの通信およびナビゲーションシステムをアップグレードにより、電子的な対抗と検出を困難にし、生存性を改善。
ナビゲーションシステムのアップグレードにより、GPSが停止した場合でもミサイルがターゲットを攻撃できる。
3. Subsonic is a feature, not a bug.
亜音速ミサイルの利点は射程であり、燃料効率の高い速度で飛行できる。
4. It’s cheap.
ミサイルは100万ドルの価格帯で、ミサイルの最低価格。
SM-6はマッハ3.5の速度で、将来は極超音速を達成すると考えられていますが、ショットあたりのコストは4倍以上。これがトマホークの重要な差別化要因である。
トマホークの重要な機能はコストであり、大量に購入することができ、特にローエンドの任務において大きな利点である。
5. It’s all in the mix.
亜音速巡航ミサイルの有用性は、それが武器の組み合わせにどのように適合するかであり、すべてが極超音速または極超音速になるわけではなく組み合わせが重要。
ハイエンドの戦いでさえ、亜音速のものを先に撃ち、すべてが同時に弾着することも可能になる。
水上攻撃モードを備えたSM-6、LCSとFFG向けNSMおよびトマホークのブロックVアップグレードの組み合わせによる攻撃兵器のコレクションは、極超音速ミサイルがより進歩し、Mark 41 VLSランチャーサイズになれば、トマホークを代替となる可能性があるが、海軍が現在持っているミサイルのこの組み合わせは、極超音速兵器の実現が遅くなれば、当初の予想よりもさらに長く続く可能性がある。