EspritdeKzhrot’s diary

Pick up the interesting topics of naval security from the U.S. Department of Defense and U.S. Navy trend reports and so on. Also, I will make a note and follow on my ideas.

核の傘についてのメモ

昔はよく新聞くらい読めという話があり、学校では天声人語は試験に出るとか言われていた。

なお、ここで言う新聞は一般紙で、会社員に必須と言われる日経などの専門誌やタブロイドではありません、念のため。

 

さて、このごろのZ世代においては随分と異なるらしいものの、今でも社会通念で素直に捉えれば、文字の読み書きや読解力の向上に資するし、社会や政治情勢、時事のソースとして有効であったろうし、恣意的に言えば、立場ごとに特定のイデオロギーへの方向付けのツールとして有用だったろうと思う。

 

でも、たとえば東京新聞産経新聞の2紙を購読してる人は正反対に近い論調をどう整理してるのだろう。仕事の必要などで全紙に目を通して分析する人はごく限られるだろうし。

新聞を読むことで情報を得ているつもりが、情弱を加速させている側面がありそうなどと思っていた年明け、産経新聞(ネット)に以下の独自とする記事があり、他紙やテレビではコメントも何もなく、正しい情報かどうかもわからないこと。さらには、朝日新聞などであれば論調は逆なのではと思われ、メモしておくことにしました。

 

以下しばらく、記事の一部抜粋(カッコ内は追記です。)

 《独自》「核の傘」日米共同声明に明記へ 首脳会談に向け、政府調整

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産経新聞

菅義偉首相

 

うーむ。これはしっかりやらないといけない感じですね。

さて、相互確証破壊の記事でも触れましたが、

核の傘」は、一方が核兵器を先制的に使えば、最終的に双方が必ず核兵器により完全に破壊し合うことを互いに確証するもので、結果的に報復を怖れる故の抑止が働くと言う考えのもと、日本は米国の抑止力の庇護のもと暮らすこととしたということ。似たようなものには、ヨーロッパには米国との間で、必要な時に核兵器を借りる約束をしている国があり、先制にせよ報復にせよ、核兵器使用の判断を自らするか米国に委ねるかの違いがあります。

 

なお、この基本コンセプトは、映画などで一つのジャンルができるくらい、いろいろなストーリーやその背景に使われていますが、本当にそのとおり機能するか実際に試された事はありません。なにしろ核兵器ですから。

 

東西冷戦の時代に、米国とソ連は時々緊張を高めましたが、この相互確証破壊のコンセプトを根底から覆すようなことはなく、真実のように信じられていたという結果になりました。

 

さて、これからもそうか。

長い歴史の経験から一部の私権を制限し、例えば防衛 、報復 、制裁 などを、法と暴力装置に託すことにした文明でも、結果として十分に正義と公平が担保されたとも思えず、2020年の米国大統領選挙に絡みいろいろあった社会の分断を見せつけられたり、ヒーローものや特撮からアニメ、時代劇も恋愛ものも、それぞれ敵とこちらの事情は違えど、暴力には暴力で対抗するのが、今のところの人類の結論なのが救いがないところです。

 

そして今や米欧の相手は、同じ宗教的背景や似た歴史を持つもの同士ではない異文化の人中国、北朝鮮やイランなどであり、最後の一線で共通のコンセプトが保てるかと不安になります。

 

2021年にあたり「核の傘」はしっかり議論して頂きたいと願います。

そもそも他国にお願いするのは不本意ですが、ここでは置いておきます。